今回は名鉄の保存車両の話題を。
豊田市の鞍ケ池公園に保存されている初代モ800形を見てきたので、紹介したいと思います。
鞍ケ池公園にモ805号+ク2313号の2両が1983年より保存されています。
名鉄の1500V線区の車両で保存されている車両は意外と少ないように思えるので、
貴重な保存車両の一つです。
昔は、デキも保存されていたそうなのですが、こちらは残念ながら解体されてしまいました。
鞍ケ池公園へは豊田市駅から足助行き、もしくは鞍ヶ池東行きの名鉄バスで20分ほど。鞍ケ池公園前で降り、徒歩3分ほどで到着します。
バスは1時間~1時間半に1本ほどしか運行されていないので、事前に時間をお調べの上ご利用ください。
説明はこれぐらいにして、車両を見ていきましょう。
案内板に車歴・鞍ケ池公園に保存された経緯について記載してあったのでご覧ください。
少なくとも、私があーだこーだ説明するよりはわかりやすいと思います。
見にくいとお思いの方は拡大してご覧ください。
スマホからご覧になられた方が拡大しやすいかもしれません。
要約すると、豊田線を初めて試運転列車として走ったのがこのモ805号+ク2313号であり、
豊田市と縁があるということで豊田市に寄贈されたというのが保存への経緯だそうです。
上の写真と反対側。ク2313号寄りから。
釣り駆け駆動車の大多数は豊橋方がM車、岐阜方がT車だったとの記憶があるので、こちらは岐阜方だと思われます。
モ805号とク2313号の連結面。
車両同士の間隔が随分と広いです。
モ805号の台車。
スポーク車輪のようです。
ク2313号の脇に車輪だけ別に展示されていました。
車内にも入ることができます。
もちろん、現役時代と同様冷房等はありません。
まだまだ暑い時期が続きますので、熱中症には十分ご注意ください。
床は木張り。
床だけでなく、座席の仕切りや窓枠など内装の至る所に木が使用されています。
レトロ感に引き込まれそうになりました。
座席のモケットは最近貼り換えたそうで、現役時代とは異なっているようです。
鎧のようなブラインド。
運転台には入れませんでしたが、後方から覗くことは可能です。
シンプルな運転台。
速度計すらありません。
車内放送用のマイク。
5500系もこんなマイクでしたね(のちに改造されましたが)。
車掌が右側の受話口に口を近づけて放送していました。
乗務員室の落とし窓の上部に設けられた車掌スイッチと電鈴。
こんなにも高い位置だと背が低い人は背が届かなかったと思いますが、どうしていたのでしょうか?
京阪も多くの車両が比較的高い位置に車掌スイッチがありますが、京阪はスイッチ下部のバーのようなスイッチを引いたり押したりして操作するのに対し、こちらは窓の上部で操作しなくてはなりません。京阪よりも背が低い人にとって、操作のハードルが高いように思えます。
客室にドア開閉の実演装置がありました。
残念ながら扉は動作はしませんでした。
車掌スイッチだけは動くので、気分だけは味わうことができます。
少し遠くから車両を眺めて鞍ケ池公園を後にしました。
最後になりましたが、鞍ケ池公園には、動物園や植物園なども併設されており、
お時間の余裕がある方はそちらも楽しまれても良いかもしれません。
入場料はかからないようです。
おわり。